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制服や作業着への「着替え時間」

労働時間とは、従業員が会社の指揮命令下に置かれている時間を指します。

実際に作業をしている時間だけでなく、会社から義務付けられた準備や後片付けなども、労働時間に該当する場合があります。

労働時間に該当するケース

例えば、会社が職場で制服、作業着、安全靴、ヘルメット、マスク、手袋などへの着替えや装着を義務付けている場合や、衛生管理・安全管理上、職場での着替えが必要な場合には、その着替え時間は原則として労働時間に含まれます。工場、建設現場、介護施設、医療機関、飲食店などでは、特に注意が必要です。

また、業務終了後に作業着から私服へ着替える時間や、保護具を取り外して所定の場所へ戻す時間についても、会社の指示に基づいて行われている場合は、労働時間と判断される可能性があります。

労働時間に該当しないケース

一方、制服の着用が任意である場合や、自宅から制服を着用して出勤することが認められており、職場で着替える必要がない場合には、着替え時間が労働時間に該当しないケースもあります。

ただし、就業規則上は任意とされていても、実際には上司から職場での着替えを求めるなど、運用上義務付けられている場合は、実態に基づいて判断されます。

その他の分野でのケース

着替え以外にも、始業前の朝礼、開店準備、パソコンの起動、清掃、点検、業務終了後の片付け、日報作成なども、会社の指示により行わせている場合には、労働時間に含まれる可能性があります。

研修や勉強会についても、名称ではなく実態で判断されます。

自由参加であり、不参加による不利益がなく、業務命令にも当たらない場合は、原則として労働時間には該当しません。

しかし、参加が昇進、昇給、正社員登用の条件となっている場合や、上司から事実上参加を求められている場合は、実質的に参加が義務付けられているため、労働時間として賃金を支払う必要があります。

おわりに

「始業時刻は制服に着替えた後」「終業時刻は着替える前」と一律に扱っていると、日々の時間はわずかでも、長期間では多額の未払い賃金が発生するおそれがあります。

さらに、着替え時間を含めることで、1日8時間または週40時間を超える場合には、時間外労働に対する割増賃金が発生するおそれがあります。

事業主は、着替え、朝礼、研修、清掃、待機時間、開店・閉店準備などについて、就業規則や勤怠管理のルールだけでなく、実際の職場でどのように運用されているかを確認することが重要です。

形式だけで判断せず、従業員が会社の指示を受けて行っている時間がないか、改めて見直しましょう。